2025.4.23 旅と英語59 限界の向こう側
- sunnyporilupin3
- 56 分前
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超満員電車での夜行移動は続きます。電車の中はさながら人生の縮図のようにカーストが存在していました。先ずはもちろん座席を確保している人です。もちろんぎゅうぎゅうなのですが、それでも座位でいられることは大きいです。次は荷物棚に腰掛ける人々です。こちらは座席では無いのでクッション性が悪いですが、それでもスペースを確保できている分ましかと思います。次いで床に座る人がいて、最後は座る場所もままならない、、、私とMさんがいました。
とはいえ、(小さな)体育座りの姿勢をとれるようになれたことは申し上げたかと思いますが、それには理由がありまして、場所が不人気だったからです。私どもが確保した場所はトイレ前です。ドアを閉めていても多少の匂いがあり、もちろん利用者がいるときには立つ必要があります。衛生面を考慮してもとても気分が悪く、潔癖症気味のMさんのみならず、私も非常に不快ではありましたが、立ちっぱなしはさすがに無理でした。
そのうちに、うとうともできるようになったのですが、寝るという状態まではいけなかったかと思います。寝台チケットをゲット!したことへの安心感から日中思いっきり活動していましたので、眠気はしっかりあります。何とか席をゲットしたTさんは、窮屈そうではありますが、しっかり座れているのでちょっとは眠れているのかと思います。
今回の旅で学んだことの一つとして、”これは無理”と感じた場合、人間はその先にまだ少し余裕があるということです(笑)。これは重い荷物を持った時、長い距離を歩くとき、汚いトイレを使うとき、空腹のとき、などなどいろんな”限界”があるかと思いますが、それを感じても、あともう少しだけ行けるという経験を何度もしました。これは日本ですと理解が難しいかと思います、なぜなら限界と感じた時にそれを回避できる状況が通常あるからです。
対して今回の旅では、シンプルに回避できる状況がありません、生きるために(笑)前進あるのみです。その時にはしんどいのですが、後で振り返ると何とかなっている現実に気づきます。それを繰り返していくと次第に、”無理ライン”が伸びてきます(笑)。これは良い面、悪い面あるかと思いますが、、余裕あるうちにあきらめることも時には重要です。
今回も”これは無理”の典型的な状況でしたが、要は降りるという選択肢がありません。(駅が少ないので)状況に耐えつつ1時間、2時間、3時間と時間が経つと、無理な状況に慣れてきます(泣)。
そうこうしているうちに、明るくなってきました。これは非常にエネルギーを与えてくれました。外の状況がわかるようになり、なにより気持ちが良いです。駅に停車するとみな下車して身体を伸ばします。その時に初めて、インドの壮大な景色が確認でき、カルカッタのような大都市でないインドを実感できます。また、このスタイルの移動によってインド人との一体感を無理やり感じることができました。
ちなみに、我々が”これはできない”といっている移動方法を、どれだけの頻度で利用しているのかはわかりませんが、日常で利用している地元の人々がたくさんいるわけです。これは自分の中の尺度を変えるに当たっては貴重な経験となりました。
とはいえ、次は絶絶絶対に、快適な寝台移動をしたいと思いましたが。。
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